秘曲笑傲江湖を読了。とても面白かった。
 6巻からいよいよこのお話最大の怪人、東方不敗が登場する。もちろんGガンダムの東方先生のモデルとなった人物である。
 Gガン作中屈指の実力者であった東方先生同様、こちらの東方不敗もめちゃくちゃ強い!
 令狐冲を含む最強クラスの達人が3人がかりでも軽くあしらわれる程の驚異的な技量!葵花宝典なる奥義書を修めた彼に敵はない!
 葵花宝典の真髄とは何か! それは、おちんちんちょんぎる事であった!
「剣に集中するためにはちょんぎっちゃうのが早いYO!」とかなんとか書かれてるらしく、東方不敗は奥義を修める為に自ら自宮してしまったらしい。
 その結果、男とも女ともつかぬ存在になった東方不敗は女物の服で華美に着飾るわ、派手な化粧はするわ、男の愛人を連れ込むわ(しかも東方不敗が受け)、愛人の為に刺繍をするわと当世一の剣豪とは思えぬ所業!
 中年親父がこのざまなのでかなりキモい存在である。無闇に強いし。
 結局、東方不敗は愛人を盾に取られ、だまし討ちのような形で討ち取られてしまう。
 物語の序盤から噂が聞こえる程の大物であったが、実質的な登場シーンはほんのわずか。正体が明かされてからすぐに討ち取られてしまったにも関わらず、あちこちに影響を与えているのは、そのかっこいい名前とインパクト満点の変態性格のお陰だろう。
 この物語を原作に映画化したスォーズマンでは東方不敗をブリジット・リンが演じており、普通に美女になってたのがちょっと……。令狐冲とのロマンスもあるし。
 スォーズマンの方の見所はなんかある度にワイヤーアクションで軽功を披露してくるくる飛び回る令狐冲のはしゃぎっぷりな気がする。酒を飲みながらでもくるくる飛ぶし。


 他のキャラクターでは偽君子こと丘不羣の外道っぷりが素晴らしかった。
 令狐冲の育ての親であり師匠でもある人物で、「君子剣」のあだ名を奉られる程に出来た人物として世に知られているが、その実態は度量の狭い偽善者。
 陰謀をめぐらして天下の武芸者の頂点に立とうとするも、かなり無様な状況で横死するのが何とも。
 終盤、彼も東方不敗同様の技を身につけ、オカマモードになってしまいかなり不気味だった。
 ちょん切っちゃってまでも、最強の技を身に着けたいものなんだろうかねえ。


 ちなみにウォルターガンダムの異名「笑傲江湖」はこの物語のタイトルからつけられていたりする。